公認が出るまで何をする?統一地方選の立候補予定者が告示前にできる活動・できないこと
「公認が正式に出るのは選挙の直前らしい。それまで何もできないのはもったいない」——統一地方選挙を目指す方から、こうした相談がとても多く寄せられます。
結論から言うと、...
駅頭の辻立ちやSNSだけでは、有権者とじっくり話す機会はなかなか作れません。そこで力を発揮するのが、少人数のミニ集会や地域懇談会、現職なら県政・市政報告会です。顔を合わせて話を聞いてもらった人は、支援者になり、口コミを広げてくれる存在になります。
一方で、「会場はどこを借りればいい?」「お茶やお弁当は出していい?」「告知のチラシに名前を入れていい?」など、開催には迷うポイントも多くあります。
この記事では、2027年4月の統一地方選挙に向けて、告示前の政治活動として集会を開くときの準備・当日の流れ・公職選挙法の注意点を整理します。告示後に選挙運動として開く個人演説会は、個人演説会の開き方の記事で解説しています。
告示前でも、政策の説明や議会報告、地域課題についての意見交換といった政治活動は行えます。一方、特定の選挙での当選を目的とする選挙運動は、立候補の届出前にはできません。大切なのは集会の名称ではなく、実際の内容と目的です。
※2026年10月時点の情報です。細かな運用は選挙管理委員会や施設ごとに異なります。迷ったら必ず各選管・施設に確認してください。
呼び方はさまざまですが、規模と目的で大きく3つに分けられます。
| 種類 | 規模・場所の目安 | 主な目的 |
|---|---|---|
| ミニ集会 | 5〜20人。支援者宅、集会所、喫茶店の一角など | 顔を覚えてもらう、本音を聞く |
| 地域懇談会 | 10〜50人。町会会館、地区センターなど | 地域課題をテーマに意見交換する |
| 県政・市政報告会(現職) | 20〜100人以上。公民館、ホールなど | 議会での活動を報告し、評価してもらう |
新人は、まず支援者が友人・知人を5〜10人集めてくれるミニ集会から始めるのが現実的です。回数を重ねるほど名簿が増え、次の会の主催者を引き受けてくれる人も現れます。
集会を企画するときは、主催者が誰かをはっきりさせましょう。政治家本人、後援会、支援者個人、地域団体のどれが主催し、誰が会場費や資料代を負担するかで、寄附のルールや会計の扱いが変わります。名義だけ支援者にしても、実際には政治家が費用を負担している場合は問題になりえます。
現職が県政・市政報告会の費用に政務活動費を使う場合は、所属議会の条例・使途基準を確認しましょう。後援会の会員募集や選挙のための費用には使えず、議会報告と政治活動が混ざる会では支出の区分に注意が必要です。
社会教育法23条は、公民館自身が特定の政党の利害に関する事業を行ったり、特定の候補者を支持したりすることを禁止しています。政党や政治家による施設の利用そのものを一律に禁止する規定ではありませんが、許可の条件は各施設の設置条例・利用規則によって異なり、後援会の集会や選挙に関する利用を断る施設もあります。
少人数なら、支援者のご自宅や店舗の一角を借りるのも有効です。会社・団体から会場を無償で借りると、政治資金規正法上の寄附の問題が生じうるため、法人所有の会場は適正な使用料を払いましょう。個人から無償で借りる場合も、現物の寄附として扱いが必要になることがあるため、会計処理を確認しておきましょう。飲食店の個室を使う場合は、次の章の飲食のルールに特に注意が必要です。
集まってもらう一番の近道は、支援者に「主催者」になってもらうことです。「○○さんのお宅で、△△と話す会」という形なら、主催者の人間関係で自然に人が集まります。
候補者・立候補予定者の名前や顔写真などを表示した政治活動用ポスターは、任期満了による選挙の場合、原則として任期満了日の6か月前から選挙区内に貼れなくなります。規制が始まる日は選挙の種類と任期満了日によって異なり、2027年の統一地方選では2026年10月末ごろから順次この期間に入っています。集会の告知も、ポスターではなくチラシの手渡しやSNSを中心に組み立てましょう。
また、告知の文面に「○月の選挙で必ず当選させよう」「1票をお願いします」など特定の選挙での投票依頼を入れると、事前運動の禁止(公選法129条)に触れるおそれがあります。直接的な言葉がなくても、時期や対象、活動の実態から判断される点に注意しましょう。
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集会でいちばん気をつけたいのが、参加者へのふるまいです。公職選挙法199条の2は、政治家(立候補予定者を含む)が選挙区内の人に寄附をすることを、選挙の有無にかかわらず禁止しています。飲食物や手土産を無償で提供することも寄附にあたります。後援会など政治家の後援団体が行う寄附にも、同様の制限があります。
| 提供するもの | 扱いの目安 |
|---|---|
| お茶・コーヒーと、それに添える程度のお菓子 | 政治教育のための集会では差し支えないとされる。それ以外の会合も、この程度にとどめるのが無難 |
| お弁当・料理・軽食 | 無償での提供は避ける(政治教育集会でも食事は不可) |
| お酒 | 無償での提供は避ける |
| 手土産・記念品 | 寄附にあたるおそれ。配らない |
| 会場までの交通費・送迎 | 原則は参加者の自己負担。政治教育集会に必要やむを得ない実費の補償という例外はあるが、範囲は限られるため選管に確認 |
| 政策リーフレット・議会報告紙 | 政治活動の資料として配布できる。ただし投票依頼にわたる内容は避ける |
判断は主催者や会合の性質によって変わります。後援会が主催する行事には寄附禁止の一定の例外がありますが、選挙前の一定期間は制限が強まります。「後援会主催だから飲食や記念品を自由に出せる」わけではありません。また、地域団体などから寄附や協賛金を求められても、政治家本人や後援会が安易に応じないようにしましょう。
食事を伴う会にしたい場合は、参加者から会費をもらい、会費の範囲で運営する形が考えられます。ただし、会費制にすれば必ず適法になるわけではありません。会費を上回る料理や飲み物を出したり、不足分を政治家や後援会が補填したりすると、差額が寄附と判断されるおそれがあります。主催者、実際の費用負担、会合の目的を整理し、開催前に選管へ確認しましょう。なお、対価を払って参加してもらう催しが政治資金パーティーにあたる場合は、別の規制もかかります。
反対に、政治家が他の団体の会費制の会合に招かれたときは、他の参加者と同額の正規の会費を払って参加すれば、通常は寄附にはあたりません。
| 時間 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 開始15分前 | 受付・お茶出し | 芳名帳・入会カードを用意。個人情報の扱いを決めておく |
| 0〜5分 | 主催者あいさつ・本人紹介 | 主催者(支援者)から紹介してもらうと場が温まる |
| 5〜25分 | 本人の話(政策・議会報告) | テーマは1つに絞る。資料は1枚にまとめる |
| 25〜50分 | 質疑・意見交換 | 聞く時間を長めに。出た意見はメモし、後日回答する |
| 50〜60分 | まとめ・入会のお願い | 後援会への入会や次回の主催をお願いする |
開始前のチェック:飲食物と掲示物の確認、主催者あいさつで投票依頼をしないことの共有、受付での個人情報の利用目的の説明。
話す内容は、告示前の政治活動の範囲にとどめます。政策や地域の課題、議会での取り組みを語るのは問題ありませんが、「来年4月の選挙で投票してください」といった投票依頼はしないように、本人だけでなく主催者・スタッフとも共有しておきましょう。
政治活動のための演説会・講演会・研修会などの会場で、開催中に使うポスターや立札・看板には、名前入りでも認められる例外があります(公選法143条16項)。ただし、会場外(道路や敷地の外)での掲示や、開催時間外の掲示はできず、どの集会が例外に当たるかは実態で判断されます。集会が終わったらすぐに片付けましょう。
告示後に候補者が選挙運動として演説会を開く場合は、個人演説会に関するルールが適用されます。公営施設と民間施設で開催の手続も異なります。詳しくは、個人演説会の開き方の記事で確認してください。
Q. 支援者が自費でお弁当を用意してくれた場合は?
A. 誰が負担しても、政治家本人や後援会が提供したと受け取られる形だと問題になるおそれがあります。お茶とお菓子程度にとどめるのが無難です。
Q. 参加者から「会場代の足しに」とお金を渡されたら?
A. その場で安易に現金を受け取らないようにしましょう。寄附者が個人か団体か、寄附先の団体の届出状況、匿名でないか、上限を超えないかなど、法律上の制限を確認したうえで、受け取れる寄附だけを後援会などの会計で処理し、収支報告に記載します。
Q. 集会の告知チラシに顔写真を載せてもいいですか?
A. チラシの手渡しは政治活動として一般に可能です。ただし、貼り出せばポスターの規制がかかり、内容や配り方が投票依頼にわたると事前運動になるおそれがあります。
Q. 公民館で後援会の総会を開けますか?
A. 施設の設置条例・利用規則によって判断が分かれます。予約前に、政治団体の利用が認められるかを施設に確認してください。
※2026年10月時点の情報です。施設の利用基準や寄附の判断は自治体・選挙管理委員会ごとに異なります。必ず各選管・施設にご確認ください。
「当選・再選へGO!」を運営するハレフルは、政治家・立候補予定者のSNS戦略、ショート動画の撮影・編集、Webサイト制作、ポスター制作を支援しています。統一地方選の直前は制作の依頼が集中するため、年内のご相談をおすすめしています。
「公認が正式に出るのは選挙の直前らしい。それまで何もできないのはもったいない」——統一地方選挙を目指す方から、こうした相談がとても多く寄せられます。
結論から言うと、...