「公認が正式に出るのは選挙の直前らしい。それまで何もできないのはもったいない」——統一地方選挙を目指す方から、こうした相談がとても多く寄せられます。
結論から言うと、公認が出る前でも、政党に属していなくても、政治活動はできます。名前と顔を知ってもらえるのはむしろこの期間です。一方で、告示前だからこそやってはいけないこともはっきり決まっています。
この記事では、公認を待つあいだにできること・できないこと、そして公認が出た瞬間にすぐ動けるようにしておく準備をまとめました。
公職選挙法では、特定の選挙で特定の候補者への投票を呼びかける「選挙運動」は、告示日から投票日の前日までしかできません。告示前に投票を呼びかけると「事前運動」として禁止されます。
一方で、政策を伝える、地域の課題について意見を発信する、活動を報告するといった「政治活動」は、公認の有無に関係なく、いつでも自由にできます。公認はあくまで政党の手続きであり、政治活動をするための条件ではありません。
| 区分 | できる時期 | 例 |
|---|---|---|
| 政治活動 | いつでも(公認前でも可) | 政策チラシの配布、駅頭での政策の訴え、SNSでの発信、勉強会・ミニ集会 |
| 選挙運動 | 告示日から投票日の前日まで | 「〇〇に投票してください」という呼びかけ、選挙ポスター、選挙カー |
個人としても政治活動はできますが、支援者を集め、会費や寄附を受けてチラシや集会の費用にあてるなら、後援会を政治団体として届け出ておくのが基本です。
手順の詳細は「後援会の作り方」で解説しています。
自分の考えや地域の課題をまとめたチラシは、ポスティングや手渡しで配れます。「投票してください」「〇〇選挙に出ます、応援してください」といった表現は事前運動と受け取られるので避けましょう。
朝の駅前などで政策を訴える活動は、政治活動として行えます。ただし、使える道具には制限があります(次の章で解説)。場所によっては道路使用許可や施設管理者の了解が必要です。
少人数の集まりで政策を話したり、地域の会合で意見を聞いたりする活動は、支援の輪を広げる一番の近道です。飲食を無料でふるまうと寄附の禁止にあたるおそれがあるので、会費制などにしておきましょう。
告示前のSNS発信は、政策や活動の報告であれば自由にできます。統一地方選の市議選・区議選は選挙運動期間が7日間しかないため、告示前にどれだけ名前と顔を覚えてもらえるかが勝負です。ショート動画は短い時間で人柄を伝えられるので、この時期にこそ始めておきたい手段です。
告示前のSNS、何を発信すればいい?
告示日までにSNSで何を・いつ・どう発信するかを1冊にまとめた「選挙に勝つSNS戦略マニュアル」を無料で配布しています。
「〇〇市議選に立候補します。よろしくお願いします」のように、特定の選挙と投票の依頼を結びつける表現は事前運動になるおそれがあります。チラシ・SNS・あいさつのすべてで注意が必要です。
告示前の街頭活動では、立候補を予定している人の氏名(氏名が類推できるものを含む)や後援会の名称が入ったのぼり旗、たすき、プラカード、腕章などは使えません。政党や政治団体の名称だけが入ったのぼり旗は使えるとされていますが、扱いは自治体の選挙管理委員会によって説明が異なることがあるので、作る前に確認しましょう。
個人の氏名や後援会名が入った政治活動用ポスターは、任期満了日の6か月前から選挙の期日まで、その選挙区内に貼れなくなります。2027年春の統一地方選なら、2026年の秋から冬が期限です。詳しくは「政治活動ポスターの掲示ルール」をご覧ください。
公認が出てから告示日までの期間は短く、その間に印刷物や事務所、車の手配が集中します。次の準備を先に進めておくと、公認後に慌てずに済みます。
公認待ちの期間の動き方、一緒に整理しませんか?
「何から手をつければいいか分からない」という段階でもかまいません。出馬予定の選挙と時期をうかがい、告示日までの準備を一緒に組み立てます。
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Q. 政党に入っていなくても後援会は作れますか?
A. 作れます。後援会は政党とは別の政治団体として、個人を支援する目的で届け出ます。
Q. 公認が出なかった場合、それまでの活動は無駄になりますか?
A. なりません。後援会や名簿、SNSのフォロワーは、無所属で立候補する場合や次の選挙でもそのまま生かせます。
Q. 政党名だけ入ったのぼり旗なら使えますか?
A. 政党や政治団体の政治活動用ののぼり旗は使えるとされていますが、デザインに氏名が類推できる要素があると違反になるおそれがあります。作る前に選挙管理委員会に確認しましょう。
※具体的な扱いは選挙や自治体によって異なる場合があります。判断に迷うときは、選挙区を管轄する選挙管理委員会に確認してください。