選挙公報は、すべての有権者の家に届く、ほぼ唯一の「全候補者が同じ条件で並ぶ」媒体です。特に市議・区議選のように候補者が多い選挙では、投票先を決めかねている有権者が最後に見比べる資料になります。
この記事では、制度の説明に加えて、限られた枠の中でどう書けば選ばれるかという書き方のポイントと、提出期限・NG表現をまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行の根拠 | 知事選は公職選挙法で発行が必須。都道府県議・市区町村議・市区町村長選は、自治体が条例で定めた場合に発行(多くの自治体で発行) |
| 掲載文の提出 | 選管が指定する期日まで。立候補届出(告示日)と同時か、その前後の短い期間が一般的。事前審査を受けられる自治体も多い |
| 掲載のされ方 | 提出した原稿を「原文のまま」掲載。内容の責任は候補者本人 |
| 配布 | 投票日の2日前までに各世帯へ配布(新聞折込などで代える場合あり)。選管のホームページでPDF公開も |
枠の大きさ・色・写真の規定は自治体ごとに大きく違います。立候補予定者説明会で配られる「掲載文の作成要領」を必ず確認してから作りましょう。
有権者は数十人分の公報を流し読みします。名前の近くに、キャッチフレーズや「子育て支援で〇〇区を変える」のような一言を大きく置きましょう。
小さな枠に10個の政策を並べても、何も残りません。地域の具体的な課題に結びつけた政策を3つに絞り、それぞれ1〜2行で書くほうが伝わります。
現職は数字や場所で示せる実績を、新人はなぜ立候補したのかが伝わる経歴とストーリーを中心にします。
カラーで作ったデザインを白黒にすると、文字が背景に沈むことがあります。白黒で印刷して読みやすさを確認しましょう。写真は明るく、表情がわかるものを選びます。
アカウント名やQRコード(自治体の規定で可能な場合)を載せると、公報を見た有権者がより詳しい情報にたどり着けます。
2027年3月から始まるAI生成コンテンツの表示義務は、インターネットで頒布する文書図画が対象で、選挙公報は対象外と読むのが自然です。ただし、AIで加工した写真を使う場合は、公報の規定上問題がないか選管に確認すると安心です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 告示の2〜3か月前 | 立候補予定者説明会で作成要領を入手。写真撮影の日程を決める |
| 告示の1か月前 | 掲載文の下書き。ポスター・ビラとメッセージをそろえる |
| 事前審査の期間 | 選管の事前審査で、規定違反がないか確認してもらう |
| 告示日(指定期日) | 掲載文を提出。提出後は原則として修正できない |
Q. 選挙公報は必ず発行されますか?
A. 市区町村議選は条例がある自治体だけです。多くの自治体で発行されていますが、出馬する自治体の選管に確認しましょう。
Q. 提出後に誤字に気づいたら直せますか?
A. 原則として提出した原稿がそのまま掲載されます。事前審査の段階で、誤字や数字を念入りに確認しましょう。
Q. 選挙公報にSNSのQRコードを載せてもいいですか?
A. 自治体の作成要領によって扱いが異なります。事前に選管に確認してください。
※2026年10月時点の情報です。選挙公報の様式・提出期限は自治体の条例・規程で異なります。必ず各選挙管理委員会にご確認ください。
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