2027年の統一地方選に向けて、立候補予定者本人の氏名(氏名が類推される事項を含む)や後援団体の名称を表示した政治活動用ポスターは、任期満了日の6か月前から選挙区内に掲示できなくなります(多くの道府県議選・市区議選では2026年10月末から。正確な日付は自治体ごとの任期満了日によります)。すでに貼っているものも撤去が必要です。そこで多くの陣営が使うのが、政党などが開く演説会を告知する「2連ポスター」です。
ところが、政党に所属しない完全無所属の方からは「誰と組めばいいのか」「頼み方がわからない」という相談が多く寄せられます。この記事では、無所属の方が2連ポスターを検討するときの相手の探し方・頼み方・費用・注意点、そして相手が見つからないときの代わりの方法を整理します。
※2026年10月時点の情報です。2連ポスターが適法かどうかは、主催団体の実態やポスターの内容などで個別に判断されます。制作前に各選管に法令の解釈や注意点を確認してください。ただし、選管への相談は適法性を保証する事前審査・許可ではありません。
| 本人・後援会のポスター | 政党などの演説会告知ポスター(2連など) | |
|---|---|---|
| 任期満了6か月前〜告示前 | 選挙区内に掲示できない | 政党その他の政治団体が開く演説会の告知として、一定の条件で掲示できる場合がある |
| 特定の個人を目立たせる内容 | — | 個人の氏名を大書するなど、特定の個人の宣伝になっていると、個人のポスターとみなされて規制されることがある |
| 告示日〜投票日 | 引き続き掲示できない(投票日まで) | 載っている人がその選挙に立候補した場合、立候補の届出をした日のうちに、その選挙区内の該当ポスターを撤去しなければならない(公職選挙法201条の14) |
この記事で扱うのは、政党その他の政治団体が開く演説会を告知するタイプの2連ポスターです。架空の演説会を掲げたり、実態は個人の宣伝なのに団体名だけを借りたりする方法は避けましょう。
顔写真を2人並べれば必ず掲示できるわけではありません。選管が示している一般的な目安として、次のような場合は個人のポスターと判断されることがあります(神戸市選管の案内などより)。
自分の後援会が作る2連ポスターは、後援団体のポスターとして規制の対象になります。ルールの全体像は政治活動用ポスターは10月末から貼れない記事で解説しています。
無所属の場合、演説会を主催する「政党その他の政治団体」とのつながりが必要になります。考えられる選択肢は次のとおりです。
いずれも、その団体の目的や実態、自分との関係によって判断が変わります。政治団体の届出があるだけで2連ポスターを掲示できるわけではなく、特定の候補予定者の支援を主な活動とする団体は、名称にかかわらず「後援団体」に当たる場合があります。相手の団体の活動目的や実績、誰を主に支持する団体なのかを確認しましょう。新しく別の政治団体をつくっても、実態として自分を支援することが主な目的なら、後援団体と同じ扱いになるおそれがあります。
なお、党籍を持たず無所属で立候補する場合でも、政党の推薦を受ける選択肢はあります。ただし「政党の支援を受けない完全無所属」を掲げる場合は、その方針や有権者への説明との整合性を考える必要があります。
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相手が首長や議員の場合、その人自身の選挙や政治活動への影響もあります。断られても関係を壊さず、ほかの方法に切り替える準備もしておきましょう。
2連ポスターには、デザイン費、印刷費、掲示作業費、撤去費などがかかります。演説会の会場費や運営費が必要になることもあります。金額はサイズ・枚数・発注先によって異なるため、事前に見積もりを取り、主催団体との費用分担や会計処理を確認しましょう。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 演説会 | 主催団体・日時・会場・弁士が決まっているか。実際に開く計画か |
| ポスターの内容 | 演説会の告知としての内容になっているか。特定の個人を目立たせていないか |
| 表示事項 | 掲示責任者・印刷者の表示など、主催団体のポスターとして必要な記載を選管に確認したか |
| 費用の分担 | デザイン・印刷・掲示の費用を誰がどう負担するか。実際の負担関係に応じて適切に会計処理し、自分が費用や物品を提供する場合は寄附に当たるかを確認(企業などからの寄附には制限あり) |
| 掲示場所 | 建物や塀の所有者・管理者の承諾を得ているか。屋外広告物条例などによる掲示禁止場所に該当しないか。承諾の記録を残しているか |
| 掲示期間と撤去 | 演説会の終了後の撤去と、立候補の届出をした日のうちの撤去(201条の14)の段取りを、それぞれ決めているか |
政治資金規正法では、金銭だけでなく物品などの財産上の利益も寄附に含まれます。誰がどの会計で支出するかを事前に決め、領収書を残しておきましょう。制作前に、主催団体の規約・演説会の計画・デザイン・掲示期間をそろえて選管に相談するのが安全です。
無所属の「2連ポスター問題」も詳しく解説しています
「完全無所属で戦う 地方選挙ハンドブック」を無料で配布しています。政治活動用ポスターと2連ポスターのルール、ポスターに書くこと、駅頭の旗、後援会づくり、事務所の準備、選挙期間中の戦い方まで、無所属の方からよく受ける質問を整理しました。
2連ポスターは必須ではありません。相手が見つからない場合は、無理に探すより、ほかの発信に力を入れるのも立派な戦い方です。
いずれの方法も、告示前は通常の政治活動の範囲で行うことが前提です。特定の選挙での投票依頼など、選挙運動に当たる行為はできません。旗やチラシも、表示内容や使い方に注意しましょう。
2連ポスターを含め、完全無所属で地方選挙に臨む方が最初に知っておきたいことを、1冊のハンドブックにまとめました。
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Q. 自分の後援会が主催する演説会の2連ポスターは貼れますか?
A. 後援会は「後援団体」にあたるため、任期満了の6か月前からは、後援会の名称が入った政治活動用ポスターは掲示できません。
Q. 2連ポスターは何枚まで貼れますか?
A. 告示前の政党等の演説会告知ポスターについては、選挙の種類や時期によって扱いが異なります。枚数や掲示方法は選管に確認してください。
Q. 2連ポスターがないと不利ですか?
A. 2連ポスターは有効な周知手段の一つですが、なくても駅頭・活動報告・SNSなどで十分に存在感を出すことはできます。
※2026年10月時点の情報です。2連ポスターの適法性は個別に判断されるため、制作前に選管に確認してください(選管への相談は事前審査・許可ではありません)。
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