「選挙のSNSも、ふだんの発信と同じように業者に任せていいの?」。政治家・立候補予定者の方から、よくいただく質問です。
結論から言うと、告示日の前と後で、業者に任せられる範囲は大きく変わります。ふだんの政治活動の時期であれば、企画から投稿まで外部に任せることができます。一方で、選挙運動期間中に業者が「何を訴えるか」まで考えて発信すると、業者への支払いが「買収」とみなされるおそれがあります。
この違いが広く知られるきっかけになったのが、2024年に行われたある県知事選挙をめぐるPR会社の問題です。この記事では、この問題で何が論点になったのかを整理したうえで、政治活動の時期と選挙の時期で、SNS支援の中身がどう変わるのかを解説します。
公選法を踏まえたSNS支援をお探しの方へ
政治活動の時期は企画から投稿まで、選挙期間中は撮影・編集の技術提供と、時期に合わせて役割を切り替えてご支援します。判断に迷う点は選挙管理委員会にも確認しながら進めます。ご相談は無料です。
無料で相談する お電話:03-6712-7626
公職選挙法では、特定の選挙で、特定の候補者を当選させるために投票を呼びかける活動を「選挙運動」といいます。選挙運動ができるのは、告示日(公示日)から投票日の前日までです。それ以外の、政策を伝えたり、活動を報告したりする活動は「政治活動」と呼ばれます。
| 政治活動 | 選挙運動 | |
|---|---|---|
| 目的 | 政策や活動を広く知ってもらう | 特定の選挙で投票してもらう |
| できる時期 | いつでも(選挙前は一部の規制あり) | 告示日から投票日の前日まで |
| 投票の呼びかけ | できない(告示前の呼びかけは事前運動) | できる |
| お金の出どころ | 後援会・政治団体など(政治資金収支報告書に記載) | 出納責任者を通じて支出(選挙運動費用収支報告書に記載) |
SNSの発信も、この区別にそのまま当てはまります。境界線の考え方は「ネット選挙運動の「いつから」を徹底解説!」でも解説しています。
2024年に行われたある県知事選挙の後、当選した候補者の陣営からSNS運用などを任されていたとするPR会社の社長が、選挙での広報やSNS運用を「主体的に」担ったという趣旨の記事をインターネット上に公開しました。
これを受けて、陣営がPR会社に支払った71万5千円が「選挙運動の報酬」にあたるのではないかとして、弁護士と大学教授が公職選挙法違反(買収)の疑いで刑事告発しました。陣営側は、支払いはポスターやチラシのデザインなどの制作費であり、SNSの運用は社長が個人のボランティアとして手伝ったものだと説明しています。
地方検察庁は2025年11月、当選した知事とPR会社の社長の双方を嫌疑不十分で不起訴としました。報道によると、検察は「投稿のとおりの事実は裏付けられなかった」として、支払いを選挙運動の報酬と認定するには疑義があると判断しています。その後、2026年6月には検察審査会も「不起訴相当」と議決しました。
つまり、この件で違法と認定されたわけではありません。ただし、この問題からは、業者と陣営の双方が押さえておくべき教訓が見えてきます。
公職選挙法では、選挙運動をした人に報酬を払うことは、原則として買収にあたります。報酬を払えるのは、選挙事務所の事務員、車上運動員(いわゆるウグイス嬢)、手話通訳者、要約筆記者など、法律で決められた人に、決められた上限の範囲で払う場合だけです。
SNSや動画の制作を業者に頼む場合について、総務省は次のような考え方を示しています。
一般論としては、業者が主体的・裁量的に選挙運動の企画立案を行う場合には、当該業者は選挙運動の主体であると解されることから、当該業者への報酬の支払いは買収となるおそれが高いと考えられます。
(出典:総務省「インターネット選挙運動の解禁に関する情報」)
反対に、候補者や陣営が決めた内容をもとに、撮影や編集といった作業を請け負うのであれば、業者は選挙運動の主体ではなく、その作業への支払いは直ちに買収にはあたらないと考えられています。分かれ目は「誰が企画し、誰が判断しているか」です。
ハレフルでは、この考え方にもとづいて、告示日の前と後で支援の範囲をはっきり分けています。
| 政治活動の時期(告示日の前日まで) | 選挙運動期間(告示日〜投票日の前日) | |
|---|---|---|
| お支払い | 後援会・政治団体などから可能 | 選対(出納責任者)からのお支払い |
| 企画・プランニング | ハレフルからご提案・実施できる | 選対側で決めていただく |
| 撮影・編集 | 対応 | 選対の指示にもとづいて対応 |
| 納品・投稿 | 投稿の代行まで対応 | 投稿は選対側で行っていただく |
| ハレフルの役割 | 発信全体の支援 | 撮影・編集の技術の提供 |
一般の制作会社の多くは、映像やデザインの専門家であっても、公職選挙法の実務には詳しくありません。そのため、「この表現は事前運動にあたらないか」「この費用はどちらの報告書に載せるのか」といった確認を、候補者や選対が自分で抱えることになりがちです。
ハレフルは、政治家・立候補予定者の支援を専門にしており、公職選挙法を踏まえて企画・制作を進めます。判断に迷う表現や支出の扱いは、そのつど選挙管理委員会にも確認したうえで進めるため、候補者ご本人や選対のみなさまの確認の手間を減らしながら、安心して発信を続けていただけます。
告示日より前の政治活動であれば、後援会や政治団体からのお支払いで、SNS支援をご依頼いただけます。活動報告や政策の発信をどう組み立てるかという企画・プランニングから、撮影、編集、納品、投稿の代行まで、一貫して対応できます。お支払いは政治団体の支出として、政治資金収支報告書に記載していただくことになります。
ただし、告示前に「投票してください」と呼びかける内容は、誰が作っても事前運動として禁止されています。また、支払いの扱いや表現の判断は地域や状況によって異なる場合があるため、念のため各選挙管理委員会にもご確認ください。
告示日から投票日の前日までは、選対の指示にもとづいて、撮影と動画の編集を請け負う形に切り替えます。何を訴えるか、どの場面を撮るかといった企画・判断は選対側で行っていただき、ハレフルは撮影と編集の技術をご提供します。完成した動画の投稿も、選対側で行っていただきます。
選挙運動に関する支出は、出納責任者を通じて行い、選挙運動費用収支報告書に記載します。政治団体の収支報告については「政治資金収支報告書とは?」をご覧ください。
政治活動の時期から選挙まで同じ業者に支援を頼む場合は、告示日の前に、次の点を陣営と業者で確認しておきましょう。
2027年統一地方選挙 選挙期間中のSNS支援 ご予約受付中
全国対応・選挙期間中は撮影したその日のうちに納品。反響が大きいため、統一地方選の期間は事前予約制です。政治活動の時期からのご支援も承ります。
Q. 選挙期間中も、SNSのアカウント運用をまるごと任せたいのですが。
A. おすすめしません。選挙運動期間中に業者が投稿の内容を決めて発信する形は、業者が選挙運動の主体とみなされ、支払いが買収にあたるおそれがあります。投稿は陣営側で行い、業者には撮影や編集の作業を依頼する形にしましょう。
Q. 告示前に作った動画を、選挙期間中に投稿してもいいですか?
A. 陣営の判断で投稿するのであれば問題ありません。ただし、告示前の時点で「投票してください」という呼びかけを入れた動画を公開することはできません。
Q. 業者がボランティアとして無償で手伝えば、問題はありませんか?
A. 会社として仕事を無償で提供すると、寄附にあたるおそれがあります。社員が個人として自発的にボランティアに参加することはできますが、会社の業務としての提供と混同されないよう注意が必要です。
Q. 後援会からの支払いで、選挙期間中の動画も作れますか?
A. 選挙運動のための支出は、出納責任者を通じて行い、選挙運動費用として扱うのが原則です。告示日をまたぐ契約の場合は、どの費用がどちらにあたるかを事前に整理しておきましょう。
「当選・再選へGO!」を運営するハレフルは、政治家・立候補予定者のSNS戦略とショート動画の制作を支援しています。ふだんの政治活動では企画から投稿まで、選挙期間中は撮影・編集の技術提供と、時期に合わせて役割を切り替えてご支援します。公職選挙法を踏まえ、必要に応じて選挙管理委員会にも確認しながら進めますので、ルールの確認に追われることなく、候補者ご本人は有権者と向き合うことに集中していただけます。告示日をまたぐ支援の組み方も、お気軽にご相談ください。
2027年統一地方選挙に向けて準備中の方へ
今から投票日までにやることを時期ごとにまとめた「2027年統一地方選挙 立候補準備の完全ガイド」もあわせてご覧ください。