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「音が小さい」「アンプが壊れた」を防ぐ選挙カー音響の基礎知識。スピーカー数、インピーダンス、バッテリー問題を徹底解説

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はじめに:その「音」、本当に有権者に届いていますか?

選挙カーの準備において、看板のデザインにはこだわっても、意外と見落とされがちなのが「音響設備」です。
しかし、有権者の多くは家の中にいます。彼らにとって、選挙カーの第一印象は「見た目」ではなく「音」です。

「なんか音が割れてて何を言ってるか分からない」
「音が小さすぎて、通り過ぎてから気づいた」

これでは、ガソリンを撒いて走っているのと同じです。今回は、自前で選挙カーを用意しようとしている方や、機材選定に悩む事務局長に向けて、少しニッチですが極めて重要な「選挙カーの音響システム」について、プロの視点で解説します。

目次


 1. スピーカーは「2本」か「4本」か?

選挙カーの屋根に乗せるスピーカー(トランペットスピーカー)の数は、一般的には2本か4本ですが、どちらが良いのでしょうか?

コスト重視なら「2本」
前後方向に1本ずつ向けるスタイルです。

●メリット: 機材費が安く済む。設置が簡単。
●デメリット: 横方向(歩道側)へのアピールが弱い。交差点などで音が途切れやすい。
●適しているケース: 予算が限られている新人、軽自動車での選挙カー。

確実な・集票なら「4本」
前後左右、あるいは四隅に向けて配置するスタイルです。

●メリット: 360度死角なし。 住宅街の路地を走っていても、両サイドの家にしっかりと声を届けられる。
●デメリット: 機材費がかかる。アンプの出力(ワット数)も大きなものが必要になる。
●結論: 本気で勝ちに行くなら、迷わず4本をおすすめします。「家の奥にいるお年寄り」に届くかどうかが変わります。

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2. 「インピーダンス(Ω)」。「音のペア」を間違えるとアンプが飛ぶ?

ご質問にあった「音のペア」というのは、専門用語で「インピーダンス・マッチング(Ω数の整合)」のことだと思われます。ここが最も重要で、最も事故りやすいポイントです。

「Ω(オーム)」を合わせないとどうなる?
アンプとスピーカーには、それぞれ「定格インピーダンス(例:4Ω、8Ω、16Ω)」という決まりがあります。
この数値を、「アンプの指定Ω数 = スピーカーの合計Ω数」になるように組み合わせなければなりません。

Ωが合っていないと
音が異常に小さい:一生懸命ボリュームを上げても蚊の鳴くような声しか出ない。
アンプが過熱して壊れる:これが一番怖いです。選挙期間中にアンプから煙が出て、無音の選挙カーになる……という悪夢は、このΩ数の不一致が原因であることが多いです。

「直列」と「並列」でΩが変わる
4本のスピーカーを繋ぐ場合、配線の仕方(直列・並列)によって合計Ω数が変わります。ここを計算せずに「とりあえず繋げば音が出るだろう」と配線するのは非常に危険です。自信がない場合は、必ずプロの業者に配線を依頼してください。

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3. スピーカーの「向き」はどこが正解?

スピーカーの向きはただ外に向ければ良いわけではありません。ここにもノウハウがあります。

基本は「ハの字」か「四方」
●前後2本の場合: 真後ろ・真正面に向けるのではなく、少し歩道側(左側)に振るのが基本です。日本の道路事情では、有権者は左側にいることが多いからです。

●4本の場合: 前後左右に向けますが、少し下向き(角度を下げる)に設置することで、遠くへ飛ばすだけでなく「近くの歩行者」にも優しく、かつ音が反響しやすくなります。

意外な敵「ハウリング」
ウグイス嬢が喋ると「キーン」と嫌な音が鳴る(ハウリング)。これは、スピーカーの音がマイクに戻ってきてしまう現象です。スピーカーの向きが「車体の内側」や「マイクの位置(助手席・後部座席)」に向いていると発生しやすくなるため、スピーカーは必ず「マイクから遠ざける方向」に向けてください。

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4. バッテリーは積むべき?「アイドリングストップ」の罠

最近の車は燃費向上のため、停車するとすぐにエンジンが止まる「アイドリングストップ車」や、発電を制御する「充電制御車」が増えています。

メインバッテリーだけでは危険
選挙カーは、大音量のアンプ+夜間のLED照明+スマホの充電と、大量の電気を使います。もしメインバッテリー(車のエンジン始動用)から全ての電源を取っていると、以下のリスクがあります。

1.演説中に電圧が下がり、音が歪む・切れる。
2.信号待ちでエンジンが止まり、再始動しようとしたらバッテリーが上がって動かなくなる。

選挙期間中に道路の真ん中で立ち往生することは、交通渋滞を引き起こし、最大のイメージダウンになります。

「サブバッテリー」という保険
プロの選挙カー業者は、必ず「サブバッテリー(音響・照明専用の予備電源)」を積んでいます。そして、走行中にサブバッテリーも充電できる「アイソレーター(走行充電器)」という機械を組み込んでいます。自前でやる場合も、最低限、予備の満充電バッテリーを積んでおくか、ポータブル電源などを活用して、「車のバッテリーとは系統を分ける」ことを強く推奨します。

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まとめ:音のトラブルは票のトラブル

「選挙カーなんて、スピーカーを屋根に縛り付けて、シガーソケットから電源を取ればいい」
そう思っていた時代もありましたが現代の選挙カーは精密機器の塊です。

● 4本スピーカーで死角をなくす。
● インピーダンス(Ω)を正しく計算して配線する。
● サブバッテリーで電源を安定させる。

これらをクリアして初めて、あなたの「政策」と「熱意」がクリアな音で有権者に届きます。

「Ωの計算なんて分からない」
「配線ミスで選挙中に音が止まるのが怖い」

そんな方は、無理をせず専門家にご相談ください。当選・再選へGO!では、看板制作だけでなく、提携パートナーを通じた「トラブル知らずの選挙カー手配」のアドバイスも可能です。あなたの声を、最高の音質で届けるお手伝いをいたします。

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