投票日の数日前、有権者の自宅に届く「選挙公報」。候補者の写真、経歴、政策が並んだこの紙面は、どの候補者にも同じ大きさの枠が与えられる、数少ない「平等な広報の場」です。SNSを見ない有権者も含め、候補者の政策や経歴を比べられる大切な資料です。
ところが、掲載の申請は告示日が期限という選挙が多く、立候補の届出や事務所の準備に追われて前日に慌てて書いた、という声も少なくありません。
この記事では、選挙公報の仕組みと提出のルール、写真の規格、書いてはいけないことを整理したうえで、読まれる原稿の作り方を解説します。
※2026年10月時点の情報です。原稿の大きさや写真の規格、提出の時間は選挙ごとに選挙管理委員会が決めます。必ず立候補予定者説明会の資料や手引で確認してください。
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選挙公報は、選挙管理委員会が発行し、有権者の世帯に配る候補者の紹介紙です。都道府県知事選は公職選挙法第167条に基づいて必ず発行されます。一方、都道府県議会・市区町村議会・市区町村長の選挙では、第172条の2に基づき、自治体が条例を定めた場合に発行されます。発行の有無は自治体によって違うので、立候補先の選挙管理委員会に確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行する人 | 選挙管理委員会(条例で定めた場合) |
| 載る内容 | 候補者の写真、氏名、経歴、政見など |
| 申請 | 条例や規程で決まった期限までに、写真と掲載文を申請する(告示日を期限とする自治体が多い) |
| 掲載の順番 | 選挙管理委員会がくじで決める |
| 配布 | 条例で決まった期限までに各世帯へ(投票日の2日前まで、前日までなど)。新聞折込などで配る場合もある |
| そのほか | 選挙管理委員会のホームページに掲載されることも多い |
自分が立候補する選挙で選挙公報が出るかどうかは、まず選挙管理委員会に確認しましょう。
選挙公報の掲載申請の期限は、条例や規程で決まります。たとえば町田市の市議選では告示日の午後5時までで、期限を過ぎた申請は受け付けられません。締め切りの日時は、必ず選挙管理委員会の案内で確認しましょう。提出後の修正や撤回にも期限や手続きの決まりがあるので、提出前に最終確認をしておきます。
告示日は、立候補の届出、ポスター貼り、出陣式と予定が詰まっています。選挙公報は告示前に完成させておく書類と考えて準備しましょう。出陣式・事務所開きの段取りとあわせて、当日の担当者を決めておくと安心です。
原稿の大きさや写真の規格は、選挙ごとに違います。たとえば町田市の市議選では、写真は手札型(縦約11cm×横約8cm)・おおむね6か月以内の撮影、三重県の衆院選では名刺形(縦9cm×横6.5cm)・選挙期日前1年以内の撮影と決められていました。説明会の資料で、次の項目を必ず確認しましょう。
| 確認すること | 中身 |
|---|---|
| 原稿の大きさ | 指定用紙・掲載枠の縦横の寸法 |
| 写真 | 大きさ、撮影時期、背景、服装、枚数 |
| 色 | 白黒・グレースケールなどの指定 |
| 文字・図表 | 使える文字、図やイラストの面積、文字の大きさ |
| 電子データ | PDFなどの形式、解像度、提出方法 |
| 申請 | 期限、受付場所、代理で出す場合の条件 |
| 修正 | 提出後の修正・撤回の期限と手続き |
共通して気をつけたいのは次の点です。
写真は、ポスターと同じ時期にまとめて撮影しておくと効率的です。撮影のポイントは「選挙ポスターの作り方」も参考にしてください。
選挙公報の掲載文は、原則として申請したとおりに掲載されます。選挙管理委員会が文章を校正してくれるわけではないので、中身の責任は候補者にあります。自治体の条例や規程では、次のような内容を制限している例があります。
また、氏名欄に書けることや通称の扱いなど、欄ごとに決まりがある場合もあります。経歴の書き方で迷ったら、事前審査で確認しましょう。
選挙公報は、ほかの候補者と並べて見比べられます。数秒で「この人は何をする人か」が伝わるかどうかが勝負です。
文字数の制限がない選挙もありますが、書けるだけ書くのは逆効果です。読まれる量に絞り込みましょう。
選挙公報を見た有権者は、気になった候補者の名前をスマホで検索します。そのときに出てくるSNSやホームページが、公報と同じ写真・同じキャッチコピーなら、「あの人だ」とすぐに分かってもらえます。
選挙期間中のSNS発信の組み立て方は「選挙7日間のSNS投稿スケジュール」で紹介しています。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 告示の3〜2か月前 | 政策とキャッチコピーを決める。経歴の正式な表記を確認する |
| 告示の2〜1か月前 | 写真を撮影する(ポスターと同時に)。原稿の下書きを作る |
| 立候補予定者説明会 | 原稿用紙・規格・提出方法を受け取り、確認する |
| 事前審査の期間 | 原稿と写真を見てもらい、指摘を直す |
| 告示日 | 掲載申請を出す(多くは午後5時まで)。くじに立ち会う |
告示までの準備全体は「2027年統一地方選挙 立候補準備の完全ガイド」にまとめています。
A. 選挙によってはカラー写真も受け付けますが、公報は白黒で印刷されるため、仕上がりが暗くなることがあります。白黒写真を指定している選挙もあるので、規格を確認しましょう。
A. デザインや文章の作成を業者に依頼すること自体は問題ありません。ただし、内容の責任は候補者にあります。経歴や政策の表記は、必ず候補者本人が確認してください。
A. 扱いは選挙ごとに異なります。載せたい場合は、事前審査などで選挙管理委員会に確認しましょう。
A. 無投票で当選が決まった場合など、選挙公報の発行手続きが中止されることがあります。
A. 期限を過ぎた申請は受け付けられず、その候補者は掲載されません。告示前に完成させ、当日は提出するだけにしておきましょう。
選挙公報に使う写真やキャッチコピーは、ポスターやSNSでも共通して使えます。株式会社ハレフルでは、立候補予定者・候補者の皆さまに向けて、ポスター・チラシのデザイン、SNSショート動画の撮影・編集、選挙期間中の発信の準備をサポートしています。2027年統一地方選に向けたご相談も受け付けています(全国対応・事前相談無料)。
※選挙公報の提出期限・規格・掲載の可否は、立候補先の選挙管理委員会にご確認ください。
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今から投票日までにやることを時期ごとにまとめた「2027年統一地方選挙 立候補準備の完全ガイド」もあわせてご覧ください。